
年取るとはやいな、一年が。
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12月23日(土)
最近バレエネタ多いかもまあいいか。何日か前にTVのバラエティ番組でマラーホフが出てた。稽古と本番の模様がちょっと流れた。聴き覚えのあるこの曲なんだっけ、そうだ牧神の午後だ。マラーホフはすてきよ。んんでも、これが牧神の午後なの?私の思い入れと全然ちがうなあ。牧神・・・っちゃニジンスキー。生まれる前に死んでた人だからほんとんとこなんか知らんけども。
子供のころ、バレエの先生に連れられて、生徒何人かで映画を観に行った。静岡っからわざわざ東京の映画館へ。タイトルすらうろ覚え。ニジンスキー〜神がなんちゃらかんちゃら、みたいなタイトルだったか。彼の伝記的な映画。彼の代表作のオドリ場面(踊ってるのは本人ではなく現代の有名ダンサーとか役者とかだがたぶん)と、後年精神病院に入ってる彼のシーンが交互にあらわれる。精神病院シーンに挿入されてる鐘の音がおっかなくて半ベソだった。牧神の午後もでてくる。あの特徴のあるカタチ、あれがおもしろくって、私達はあのあとしばらくずっとマネしてはげらげら笑っていた。すまんね・・・でもガキの頭にそんだけ印象づいちゃうもんだったのということにして?後年大駱駝艦で舞踏を学ぶことになった。そこで出会った型に、あったんだよ「ニジンスキー」なんて名付けられた動きが。牧神のアレを駱駝的に拡大解釈したかんじの。まさかつながりっこないと思ってたもんがつながっておどろくやらあきれるやら今も時々つかいますごめんなさいね。まそんな牧神は愛してもらえんブサイクな神様の恋の話、みたいなイメージだったのでマラーホフかっこよすぎと。無理矢理話を筋つけようとしてみた。
そういうわけで突然に牧神ブームがきたので大昔に買った「ニジンスキーの手記」という本を昨日から電車の友に。頭いかれちゃってから書いたものなのでうう。いやでもしごくまっとうなようにも。すげえ正直なめちゃくちゃな文章。今生きててブログがあったら毎日読むぞ。帰宅してからついでに山岸涼子のマンガ「牧神の午後」読み返す。手記、資料にしてるよな。でもいつもの山岸目線があるから、手記と感じ違うけど。どっちも好き。ロモラはむかつくなけどどうでもいいかなそれは。それもこれも含めたあの人の人生。
山岸バレエマンガ好き。アラベスクにかなうバレエマンガない。短編の黒鳥も好き。(テレプシコーラは保留)でもバレエマンガとしてというより女心マンガとして好きなのかも。公私ともにパートナーで師である男あっての、ってとこがどうなの、失ってやめるか得て続けるかしかねえのか。マンガで読むにはロマンチックだけどさ。でも実際そういうカタチでなりたってるオドリ手さん多いもんな。牧神はいいなダンサーマンガで好きだな。主役が男だから幻想はいってるかな。でも女ってあそこまでいかねえ気がするし。やだな。対等で対極の愛憎ならいいな。
話スライドしまくった。

12月18日(月)
合同稽古&ミーティング。黒谷さんは猫又だ。怖い。ワシはなにかなー。のんだくれの猩々?なんせ自分の甘ちゃんをひっぺがされるよな。今後ますます気ィはってかなきゃならない感じ。一年続いた変な会。みんながわくわくしてる。だからどー転がってもいいかと思う。
毎晩稽古の夢をみる。稽古ってゆうか、合宿だったりツアーだったり。ごろごろに着替えと道具積んで、ある夜は国内ある夜は知らない外国。つかごちゃまぜにとびこえて。やってることはいつも同じ、稽古と仕込みとゲネと本番と飲み会と喧嘩。したいのはそんだけなんかな。あぁ、ときどきたまには恋の夢。
前の日、日曜はモデル日。立ち位置がつかみづらくて毎回むちゃくちゃなこの仕事。絵をかく側のために時間軸セーブしてる自分がいたりとかするし必要ないかもしれんのに。いらっとしながらなにを出来る。あれ?持ってった音源にこんな鈴の音入ってたっけ?と思ったら、ガラスの水入れに当る筆の音だった。紙をはさみで切る音、えんぴつの走る音、かく人が椅子から立ち上がる音。ちょー左右されるし。6回は持たなかった。情けなし。が、ポーズを提供しますでなくマジ踊りやったんけどな。いちんちに6回も野放し即興やってると今むいてるベクトルが手に取るように判って、なんてやっすいんだろ私、って思うのとやすくても核はここだとか。

12月12日(火)
風呂上りにTVつけたら、マニュエル・ルグリのバレエレッスンをやっていた。お題はジゼル。生徒の女の子、技術的には完璧。でも、ジゼルを知らない人が見たら、これが辛い恋の末死んだ少女のユーレイの踊りとは思わんだろなあとか考えてたら、ルグリ先生のツッコミもやっぱりそこに。「ジゼルの2幕に笑顔は無しだよ」「ここはあの世なんだよ」そうやってジャンプひとつ、腕の動きひとつが変化していく。回転の速度を中途から落とすとかそんなことで人間くささが抜けたりとか、面白かった。どんな踊りもやっぱ技術はみせたいものをみせるための道具以上ではないよね。もちろんとっても大切な道具で、持たないことには何もはじまらないが。模範演技のおねーさんがダンチに少女のユーレイだったので笑った。踊りって大変。生徒の方の女の子、注意されたあとも、油断するとすぐ笑っちゃうのがおかしいというかかわいいというか気持ちがわかる。踊り大好きな子って、自分が今踊ってるんだとか体動かしてるんだとかいう状況だけでもう嬉しくなっちゃって、勝手に笑みがこぼれちゃうんだよね。私もそーで、内容と関係無くそうなっちゃう時があって、だめだだめだと思いながらやってる。あと、その段階で良しとしてくれちゃうあったかすぎのお客さんて多いし。でも甘んじちゃダメ。
一昨日は合同稽古。1分に満たない短い踊り(単に動き、って感じで始めたけど、結果かなり踊りがうまれた)を一人ずつ、それに全員が納得するまで突っ込む。その日各段に変貌をとげて皆を驚愕させたのは松本。感情表現は豊かだが体がどうにもこうにも甘い、芯も重心もとれないくにゃくにゃの体に自身も苦労してた彼女が、おのれとみんなとで突き詰めた末にみせた踊りは同じ子がやってるとは思えないところへ。
稽古後呑み。初めこそ遠慮がちで静かなお嬢さん達な空気が酒のまわりも手伝ってかなり熱い話に。ん?ワシかそれは。でも稽古後直結した話で呑むの楽しいな。・・・・ちなみに私だってコンプレックスとかあります。恵まれた体だからとか言われんの嫌いです。カラダのやなとこがんばって克服したりしようとしてたりします。だからみんなにも、本気で稽古しろよーしたらもっと行けるからあ、って言ってんじゃん。足が短くても長くても顔やチチがでかくても小さくても不満。硬くても不満。柔らかくても不満。みんな不満。そんなことイイワケにすんなあ!不満、自分の体に不備がある、って言いきって先に行かない、それがいかん。個人的不備をカバーする、みんなでやる基礎から1歩踏みこんだ自分のカラダ(人によってはキモチ)の為の稽古だって生むこと、できるはずだよ。

12月3日(日)
合同稽古。最近の稽古でしたいことは、とにかく観察。それぞれの自分の体、一緒にやってる子達の体、合同の場合は人形やモノ達も。それからそれぞれの日常で目にするもの全て。それを基礎稽古にからめて1からとらえなおし、後半の応用稽古で更に強く発見する。とかなんとか思って今日は私の勝手プラン通させてもらってしまった。・・・時間足りないなあ。あと1時間欲しかったなあ。
北井、塚田がやっぱりいちばんしっかりとらえてるな。体操中の塚田の観察例は良かったな。北井の「モノ」かげんも。ただ、体が未熟だから観察結果が出せない、という考え方は次は無しにしよう。観察することで、技術稽古とは違う方向から、技術が発掘されるのだ、と思うから。うちの松本含めまだ他の子は自分で焦点を絞れないでいる。観察じゃなくて眺める、になっちゃってる。今自分の公演で休んでる辻がいたらどうだったろう。面白い目線持ってそうな気がするが。次回もやりたいな同じ内容。
それと、まだ自分、この稽古で遠慮してるな、と思って反省してる。ジャンル違いの人だからみたいなのが。尊重ならいいが遠慮なんではないかみたいな。それすごくよくない。せっかく面白い場を持っているのにだめだ。黒谷さんはすごい。
これ書く前に昨年分を消去しようと。で、ふと読み返した。去年の12月一発目日記を。あら。この一年、思い通りにやれたんじゃないの。なんだなんだ。黒谷さん達と始めたこの合同稽古、それから村上のイヌイットにも出たっけ。桃と安酒も転換期に入った。ささらほうさらも。いいじゃん望み通りじゃん。
これから今あるものを大切に咀嚼して、次に行く。楽しそうだ。以下去年12月はじめの記↓
12月1日(木)
ぼーっといろいろ振り返る。よくぞまあ、踊り続けて来られたものだと思う。今まで、いろんな場を与えてくれたいろんな人々に感謝。それから、またこんなことを考えた。無謀にも前いたカンパニーを独立して、我侭にやってきた。それは、女のオドリがやりたかったから。ささらほうさらはそうしてやっている。が、それ以外、舞台出演や、活動の場を与えてくれた人や、一緒にやってみた人、というのはみな男性。おや?この状況だと、苦しんで立ち上げた意味あんのかな、なんて。(ささらとその他の活動を並列すんの、本意じゃないんだけど、ほんとはささらだけでそうやれたらいい。でも、もう少し、活動の密度が、もまれたり、出会ったり、必要な状況ではあると思ってる)
男と女って問題なの?とも思える。でもなんかしらんけど、私にはある。男のロマンじゃなくて、女のロマン(ロマンじゃないかな?)が。その、「なんかしらんけど女」てのがしたい。別に男嫌いじゃない。日常レベルでは男好きよ。けど男にとやかくいわれたり、オマエはこうだ、だのこういうのやってくれ、だのこういうの似合うよだの、言われるの大嫌いみたい。それと、「男に言われるのがどうこう」とかいうほど、女とあまりやってない、ということに気付き。
仕事は欲しいけどもっとよく考えてから受けるようにしよう、というのは前にも日記に書いたような気がするけど、つーか、女の舞台人ともっとやりてえ!と、思った。我侭で、思い込み激しくて、でも男の広げる意味不明な風呂敷(ごめん、結局そーなんだよ。私にはわからないんだ。)と違うちまちましてるけど頑固、夢をムダに見ないというか打算的ともいうか実はいちばん欲張りというか、とにかく、がつがつした女の作り手と、出会ったり、一緒にやったりしたいなと。単なる出演者同士なら今までもあるけど、じゃなくて、男の監督下にないとこで、そういう女となんかやりたいなと。
これからその辺を探っていこうと思う。
